10月1日から65歳以上のインフルエンザワクチン接種開始

Illustrated by 麦

10月1日から定期接種対象者、すなわち65歳以上の方、そして60歳~65歳未満の慢性高度心・腎・呼吸機能不全者等のインフルエンザワクチン接種が始まります。今年は過去5年で最大量の約6300万人分のワクチンが供給される予定ですが、より必要とされている方に確実に届くようにとのことです。26日からは上記以外の方も接種できますが、医療従事者、基礎疾患を有する方、妊婦、生後6カ月~小学校2年生で希望する方は、はやめの接種をすすめています。

一足早くインフルエンザ・シーズンを迎えた南半球諸国では、冬場の季節性インフルエンザの発生率が驚くほど低かったと伝えられており、米国のセントジュード小児研究病院の感染症専門医、ロバート・ウェブスター先生は「南半球でインフルエンザウイルスが広がりにくかったのは、社会的距離の確保、手洗い、マスクの着用といった新型コロナ対策がされていたからではないか」と言います。

インフルエンザは風邪のようなものと思う人がおられますが、重症化すると命にもかかわる感染症です。ワクチンは有効な対策ですが、100%予防できるわけではありませんので、それぞれが対策をとることが必要です。

<参照>
■厚生労働省、「季節性インフルエンザワクチン接種時期ご協力のお願い」
■SARAH ELIZABETH RICHARDS、「インフルエンザと新型コロナに同時に感染したらどうなる?」、National Geographic、2020.09.23