柿は食べておいしいだけでなく、漢方ではのどの渇きと咳に使われ、その利尿作用がアルコールを体外に出してくれることから「二日酔いには柿」と言われます。捨てるところなく利用される柿ですが、葉も大いに利用されています。
赤く色づいた柿の葉は料亭で料理を彩るつまものとして欠かせませんし、歌を書きつける短冊にも使われていました。塩鯖とすし飯を柿の葉で包んで重石で発酵させる柿の葉すしは奈良の特産品として有名ですが、柿の葉の抗菌、抗酸化作用を活用する先人の知恵は素晴らしいと思います。
柿の葉茶はビタミンCやポリフェノールが豊富に含まれていることから、健康茶として飲まれています。柿の葉は漢方では血液をサラサラにし、血圧を下げ、シミと肝斑を取り、咳を止めるのに使われます。市販されているものもありますが、ご家庭でも簡単に作れますので作り方を紹介します。
葉は落ちる前に集め、乾燥させてから細かく切ります。鍋で炒るとおいしさが引き出されます。烏龍茶と相性が良いので柿茶は5、烏龍茶は1の割合で合わせると、渋みが抑えられて甘味が引き立ちます。体を冷やす作用がありますので、冷え性の方は飲みすぎないようにしてください。