『インサイダー』に掲載された多嚢胞性卵巣症候群と子宮内膜症、無排卵症を抱えながら不妊治療をしている女性の記事が印象深かったのでご紹介します。
彼女はBMIが高いので不妊治療に制限があり、太っていることを恥ずかしく思っていました。友人たちはかわいい子供たちに囲まれ、孤独と罪悪感が募っていったそうです。
そんな彼女が安全で落ち着く唯一の場所は、屋外の広々としたオープンスペースでした。
自然の中にいると安心を感じた彼女は植物を育て始めました。
以下、彼女の記事から間接引用します。
クリスマスの時期は子どもがいないことに気分が落ち込みましたが、春になり、窓辺で育てていた種が成長しているのをみて「私にも何かを育てることができる。生命の可能性があるかもしれない。植えてみよう。収穫はこれからだ」と初めて希望が持てたことに興奮が高まりました。
しかし、庭は岩だらけの粘土層で、これでは冬の間、キッチンの日当たりの良い場所で一生懸命育ててきた植物を育てることができないと思い、毎日、手をかけて庭の土を改良しました。「よいことをしている」と自分自身に言い聞かせ、植物が成長するためのスペースを作り、苗を植え、成長を見守りました。
夏になりました。
私にはまだ子どもはいませんが、粘土と石だらけだった庭に果物や野菜が豊かに実っているのを見ると、自分が成長を見守ったことに新しい希望が湧いてきました。
庭では平和に、そして偏見なしに不妊症の嵐から避難して、生命を創造することができます。自分のペースで忍耐強く、思いやりを持って母になることを目指して進むことができるかもしれないと思います。
いろいろなことを教えてくれる話だと思います。
私もたくさん植物を育てています。なにかを育てるには時間と手間がかかり、思う通りにいかないことが身をもってわかります。
一方で、小さな成長に気づき、喜ぶことができます。豆苗やアボカドなどは卓上でも手軽に育てることができますので、ぜひ試してみてください。
<参照>
■Katie Baskerville, Growing fruits and vegetables in my garden is helping me process my infertility, Insider, Jul 5, 2023