心のメンテナンスを軽視しない

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2021年に体外受精で生まれた子どもは過去最多の6万9797人で、11.6人に1人が体外受精で生まれたことが明らかになりました。

2016年からほぼ横ばいであった体外受精の治療件数が2021年は約5万件増加し、治療経験のある夫婦は過去最高の23%でした。
年齢別では39歳が最多で、40歳、41歳と続くということで、医療保険適用がスタートした2022年は、さらに治療件数が増えるのではないかと思われます。

興味深いのは、各自治体における不妊相談窓口の設置や利用も近年、増加していることです。

やはり不妊治療は時間とのたたかいということは否定できません。ひとりで延々とネット検索を繰り返すよりも、専門知識と経験のあるカウンセラーに相談する方が、たとえ費用がかかったとしても、勉強する時間を買ったと思えば、結果的によい選択になるのではないかと思います。

不妊治療はストレスも多く、長期になりがちで、メンタルの調子に大きく左右されるものでもあります。クリニック選びはみなさんとても厳しく選択されていますが、ご自身の心のメンテナンスは結構、おざなりにされているように思うときがあります。

不妊治療技術というハード面の進歩はもちろん重要ですが、心のメンテナンスを含むソフト面の充実も必要です。ぜひいろいろなカウンセラーと話してみてください。きっと心おきなく相談できる方にめぐりあえると思います。

<参照>
■神宮司実玲、2021年の体外受精児、過去最多の約7万人 治療のピークは39歳、朝日新聞、2023/8/30