代替医療への関心の高まりは世界的傾向

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COVID-19のパンデミックを経て、中国ではヘルスケア市場が急速に発達していますが、特に20~30代の若い世代で養生法への関心が急増しています。

インターネットでは足湯やお灸、漢方薬などを購入する方の中で1995年生まれ以降の若い世代の割合が増えており、先日訪れた上海でも二十四節気茶のカフェが人気でした。

SNSでも「胃腸を整える」「睡眠を改善する」「免疫力を高める」など健康関連のコンテンツが多く再生されています。

代替医療への関心の高まりは中国だけではありません。

世界の代替医療市場規模は2032年までに年平均成長率16.5%、ヨーロッパでは2028年までに年平均成長率21%で成長すると予測されています。

英国のチャールズ3 世はがんの診断を経て最先端の医学を受けていますが、代替医療にも深い関心を持っておられるように、今後は西洋医学か代替医療かの選択ではなく、状況に応じて併用することが増えていくのではないかと思います。

ただ、その際には気をつけていただきたいことがあります。

免疫抑制剤や降圧剤を服用中は、副作用が現れやすくなるおそれがあるので、グレープフルーツジュースは控えるように言われるのと同様に、漢方薬やサプリメントでも医薬品と相互作用する可能性があります。

近年人気の気功や瞑想においても、頭痛やめまい、幻聴、幻覚などの副作用が報告されており、精神疾患の方は起こりやすい傾向があると言われています。

代替医療を行う際には、自己判断で行うのではなく、主治医や専門家にアドバイスを求めることをお勧めします。

<参照>
中国で「養生」に熱視線を送る若者が急増中、東方新報/AFPBB News、2024年2月23日■DI ALICE POLITI, Meditazione, omeopatia, agopuntura e altre medicine alternative: le prove scientifiche che abbiamo sulla loro efficacia, VANITY FAIR, 25 FEBBRAIO 2024