ヨーロッパでは5月1日にスズランをプレゼントする風習があります。
フランス国王、シャルル9世がスズランの花束をプレゼントされて喜んだことが始まりとされ、以来、5月1日にスズランを贈ると、その1年間を幸せに暮らせるといわれています。
白と緑というさわやかなコントラストは初夏らしい美しさですが、小さい子どもさんがおられるご家庭では注意が必要な植物です。
スズランは有毒な物質を含むため、口に入れてはいけません。
山菜でおいしいと人気が高いギョウジャニンニクと似ているため、間違えて食べて食中毒となる事例が起きています。
また、スズランの毒は水に溶けやすい性質があるため、子どもさんやペットが切り花を生けた花瓶の水に口をつけないように、そして切り花の茎を口に入れないように注意してください。
これからゴールデンウィークで、子どもさんやお孫さんたちと散策を楽しまれる方も多いと思いますが、子どもさん達がスズランを誤って口にすることがないよう、十分、気を配っていただければと思います。
<参照>
■田中修 丹治邦和、『植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略』、幻冬舎新書