【運気論】五の気の養生法


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東洋医学には、五運(木・火・土・金・水)と、六気(風・火・暑・湿・燥・寒)の組み合わせで、気象と病気を予測する運気論という考え方があります。

秋分から小雪にかけての約60日間は五の気にあたります。

宋代の医書『聖済総録』によると「主気は陽明燥金の燥気であり、客気は厥陰風木の風気であり、五運は火運であり、秋なのに春のようになり、草はすなわち成長し、民の気は調和する」とあり、本来であれば9月末から11月末は涼燥の気が支配しますが、熱があります。

ですから、ナシやカキのように、体の熱を取りながら体を潤すくだものを食べるとよいです。

秋は陰を補う季節です。陰が足りないと、のどのかわきや不眠、乾燥肌などの陰虚の症状が起こりやすくなります。

また、秋は咳が出やすい季節でもあります。ナシには咳や痰を落ち着かせる働きがあり、中国では子どもが咳をしていると、砂糖で炊いたナシを食べさせます。