冬至の餃子


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全国的に冷え込みが続いていますが21日には冬至を迎え、いよいよ年の瀬が迫ってきたことを感じます。東洋医学では冬令進補といって、春に備えて冬の間に体を整えていきます。医食同源という言葉もあるように、薬は食事に及ばないという考えから季節ごとの料理にも工夫が見られます。

地方によって違いはありますが、中国で冬至によく食されるのは餃子です。皮も手作りすることが多く、日本の餃子と比べて、ぶ厚くてもちもちしています。昔、張仲景という名医がいました。人々が寒さで耳が凍傷になっているのを気の毒に思い、羊肉、唐辛子、薬草を小麦粉の皮で耳の形に包んだものを煮込んで振舞いました。それを食べた人々は体があたたまり、そこから「餃子を食べると凍えない」と語り継がれて、冬至の日に餃子を食べるようになったと言われています。

上海ではワンタンを食べることが多く、「冬至にワンタンを食べると頭がよくなる」と言われ、スープに入れたり、焼いたり、蒸したり、サイズや具もバリエーションが豊富で食べ比べるのも楽しいです。

陰が極まり再び陽にかえる冬至を境に運が上がると言われます。今、体調がすぐれない方も、こころを配ればきっとからだは応えてくれます。寒さが厳しい折りですが、どうぞお体にはお気をつけておすごしください。