2021年6月1日、日本産科婦人科学会は「妊娠中の体重増加指導の目安について」を発表しました。1999 年の「妊娠中の適切な体重増加の推奨」は体重増加の推奨値が妊娠による生理的な体重増加値を下回っている可能性が危惧されるとして2019年に取り下げられましたが、それに代わるものとなります。
具体的な数値は以下になります。
■1999年版
BMI kg/m2 |
体重増加量指導の目安 |
<18 | 10~12kg |
18≦~<24 | 7~10kg |
24≦ | 5~7kg |
■2021年版
BMI kg/m2 |
体重増加量指導の目安 |
<18.5 (低体重) | 12~15kg |
18.5≦~<25 (普通体重) | 10~13kg |
25≦~<30 (肥満1度) | 7~10kg |
30≦ (肥満2度以上) | 個別対応(上限5kgまでが目安) |
比較すると、かなり増加しているのがわかります。また、数値について「増加量を厳格に指導する根拠は必ずしも十分ではないと認識し、個人差を考慮したゆるやかな指導を心がける」との記載もあり、あくまでも目安であることが記されています。
<参照>
■妊娠中の体重増加指導の目安について、日本産科婦人科学会、2021/06/01
■中林正雄、妊娠中毒症の栄養管理指針、日本産科婦人科学会雑誌、1999;51:N507―N510