温泉の美肌効果をカピバラで立証


Illustrated by momomo

山口大共同獣医学部の木村透教授と山口大大学院共同獣医学研究科3年の井中賢吾さんは、温泉の美肌効果をカピバラで立証するというユニークな研究を発表しました。

使われたのは「白狐が見つけた美肌の湯」として知られる湯田温泉の湯で、肌によく馴染むやわらかい湯が特徴と言われます。

カピバラ9匹を21日間、毎日、温泉の湯に15分ほど入浴させたところ、皮膚の水分量が約3倍に増加し、メラニン量は1割ほど減少しました。

また、肌荒れの皮膚は酸性に傾きますが、皮膚のpHが正常に戻りました。

入浴後の保温効果が高く、入浴時にカピバラが目をつむる頻度が平時の4倍に増えたことから、リラックス効果があることもわかりました。

温泉の美肌効果は昔から知られていますが、当たり前すぎて、なかなかデータを取る所まではいきません。
その意味では、科学的な裏付けとなるこの研究は意義のあることだと思います。

今はなかなかゆっくり温泉旅行というわけにもいきませんが、日本にはおふろでくつろぐという風習があります。
ゆっくりあたたまって明日への活力としましょう。

<参照>
■カピバラ、温泉の美肌効果立証、神戸新聞、2022年2月10日夕刊
湯田温泉の入浴効果を動物実験で科学的に証明、山口大学