先日、紅葉山御養蚕所で「御養蚕始の儀」が執り行われ、今年の養蚕作業が本格的に始まったことが報道されました。
今ではカイコを目にする機会もほとんどありませんが、近年、現在の方法では環境への負担が大きいので、タンパク質が供給不足になるおそれがあるということから、昆虫食が注目されはじめ、カイコにも再び注目が集まっています。
タンパク質や必須アミノ酸が豊富に含まれることから、既にお茶やチップス、スムージーなどに商品化されています。
何千年もの間、飼育され続けてきたカイコは、漢方でも余すところなく利用されてきました。
絹糸を取った後のカイコは揚げるとおいしく食べることができ、腰痛や膝痛に漢方薬として使います。
また、目の薬としてカイコの意外なものが使われます。
答えはYouTubeの動画にありますので、ぜひご覧ください。
ちょうど今頃に旬を迎える空豆は「蚕豆」とも書きます。
カイコの繭に形が似ているからだとも、カイコを飼う初夏に食べるからだともいわれますが、カイコが人々の生活に深く関わってきたことがよくわかります。
空豆もタンパク質が豊富なので、ぜひこちらもお召し上がりください。
<参照>
■山下景子、『二十四節季と七十二候の季節手帖』、成美堂出版