シドニー大学のエマニュエル・スタマタキス教授の研究チームが、運動と死亡リスクの関係について、1~2分間でも日々継続して高強度の身体活動をすれば、死亡リスクが大きく減少すると発表しました。
平均年齢約62歳の約2万5千例を平均6.9年間追跡した結果、高強度の身体活動を1~2分間、1日3回行えば、行わない場合と比較して全死亡、がん死亡、心血管疾患死亡リスクが40パーセント程度も低くなることがわかりました。
しかも、これは運動の習慣がある方の死亡リスクとほぼ同じ効果ということです。
とはいえ、ここで気になるのは、たとえ1分とはいえ、「高強度の身体活動」として、どんな激しいことをしなければいけないのかということですが、シンプルに「非常に速く歩く」「階段を上る」といったことでいいようです。
スタマタキス教授は、運動する習慣がない方や運動が好きではない方でも、クリアしやすい体を動かす目標を持つことができると言及しています。
私は妊活中の方に手軽にできる運動として階段昇降をお勧めしていますが、毎日の生活でこんなにいいことがあるのですから取り入れない理由はありません。
これからは、歩くときは携帯から目を離してサッサと歩き、階段を見たらラッキーと思って昇りましょう。
<参照>
■Emmanuel Stamatakis et al., Association of wearable device-measured vigorous intermittent lifestyle physical activity with mortality, Nature Medicine, Published: 08 December 2022