生理の悩みをオープンに話す時代へ


Illustrated by 麦

今田耕司さんがスペシャルコメンテーターを務める日本テレビの「人生が変わる1分間の深イイ話」で「知らなかった生理の新常識」が特集されました。

取材を受けたクリニック八田産婦人科院長の八田真理子先生はご自身も生理痛が強く、内膜症や子宮筋腫もあって鎮痛剤や腹巻、ホカロンでただ耐えていたそうです。生理に悩む患者さんが1日に80人以上も受診されるとのことですが、女性の約8割がPMSに悩み、コロナ禍でストレスが増大しているからか、生理痛の訴えが増加していると八田先生は言います。

番組では低用量ピルが2008年に生理痛を楽にする薬として保険適用薬となり、出血を毎月起こさせる従来のタイプに加えて、出血を3~4カ月に1回にする新タイプもあること、また、ミレーナという黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する器具も紹介されています。

八田先生は講演も積極的に行っておられますが、以前は男女別で行われていた性教育授業が今は男女一緒に教えるのが普通になるなど、常識が変わりつつあります。番組内では指原莉乃さん、井上咲楽さん、須田亜香里さん他、たくさんの有名人が生理に関する情報を共有されていたのも印象的でした。

生理の悩みは、気分の落ち込み、頭痛、半年に1回のペース、1週間たっても出血が止まらないなど、100人いれば100通りの悩みがあります。そして、調子が悪い時はそっとしておいてほしい方もおられれば、声をかけてほしい方もおられるなど、対応もまさにそれぞれです。ある患者さんは番組内で「結構、我慢している部分が多いです。男性に『気づかい』まではいかなくても、理解していただける世の中になったらいいなと思います」と言っておられました。

各局の看板番組が並ぶ時間帯に生理のトピックが取り上げられるとは、以前ならおよそ考えられないことでしたが、不妊治療について話すことが考えられなかった時代から徐々に社会が変わっていったように、生理の悩みもオープンに話す時代になっていくのではないかと思います。

<参照>
「人生が変わる1分間の深イイ話 たすけて先生! 新シリーズ第1弾~生理~」、日本テレビ、2021.02.22

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