当帰の根は鎮痛、抗痙攣、抗炎症、血小板凝集能抑制などの作用があるとされ、当帰芍薬散や女神散など多くの漢方薬に使われます。
日本でも各地で栽培されていますが、そのひとつ、兵庫県丹波市では、1993年から本格的に栽培が行われています。
生薬としては根が使われますが、利用されていなかった葉も活用できないかということで、入浴剤やお茶、パンなどへの商品化、苗ポットの販売、当帰葉レシピブックの作成などおもしろい活動が展開中です。
興味深いのは兵庫医療大学との連携です。
葉は「非医」扱いのため、医薬品的な効果をうたうことはできませんが、健康改善の裏付けとして、同大学薬学部の前田初男教授の研究グループは、当帰葉茶と緑茶で酸素飽和度や体表面温度に違いがあるかというデータを取るなどの研究をされています。
これらの活動を通して、当帰のよさが一人でも多くの方に伝わってほしいと思います。
血流を改善する当帰にちなんで、ではないですが、毎週水曜日に更新しているYouTubeにおいて、明日は血液をさらさらにする薬膳についてお話します。
ぜひ、あわせてご覧ください。
<参照>
■もっと兵庫の薬草を知ろう・広げよう・味わおうプロジェクト、兵庫医療大学 薬活オウルズ■当帰葉茶で血行促進? 医療大薬学部が検証 薬草産地の住民60人と、丹波新聞、2021.12.03