男性版産休 導入へ


Illustrated by カップでスカート 

2021年6月、「改正育児・介護休業法」が成立しました。この改正で、男性が子どもの生後8週間以内に最大4週間の休みが取れるようになり、これまで原則1回だった育児休業を、男女とも2回まで分割して取れるようになりました。2022年10月から施行予定です。

2019年の厚生労働省、雇用均等基本調査によると、育児休業取得率は女性が83.0%であるのに対し、男性はわずか7.5%にとどまります。労働組合の連合のアンケートで「勤め先は育休を取りやすいか」という質問に対して「とても取りやすい」「どちらかといえば取りやすい」と答えている男性はあわせて42.4%であるのに、実際の取得はそれを大きく下回っており、政府は2025年までに30%まで引き上げたい考えです。

興味深いのは、同じ連合のアンケートで男性が育休を取らなかった理由の上位5位は「仕事で代わりの人がいない」「収入が減る」「取れる雰囲気ではない」「取るものではないと思う」「昇進や昇級にマイナス」ですが、これはそのまま女性にも当てはまり、それを避けたいと思う気持ちが女性の晩婚化の一因であると考えられます。

神戸新聞では「改正育児・介護休業法」の記事を子どもたちが読むタブロイド版「神戸新聞・週間まなびー」で3/4ページを使って大きく報じていますが、これも意義深いと思います。「子育ては女性がするもの」という思いこみではなく、子どもの頃から「夫婦で子育てをする」という考え方を知ることは数年後、数十年後に子どもを育てる喜びにつながると思うからです。男性、女性ともに子どもを育てることが負担にならない仕組みづくりとして、今後もアップデートされることを期待します。

<参照>
■「お父さんにも産休 仕事を休み、夫婦で子育て」、神戸新聞・週間まなびー、2021年7月25日