東北大学病院婦人科学分野の横山絵美助教の研究グループは、魚に含まれるDHAやEPAの抗炎症作用に着目し、環境省のエコチル調査のデータから、魚の摂取頻度が週1回以上であると、産後、中等度以上の月経痛を有するリスクが低くなる傾向があることを報告しました。
魚と言えば、ちょうど今の時期、滋賀県では特産品のふなずしの「飯漬け(いいづけ)」と呼ばれる漬け込みが行われます。
滋賀県では腹痛や風邪のときは、薬の代わりにふなずしを食す習慣があります。
日本発酵機構余呉研究所が琵琶湖周辺の住人にふなずしの保険的効果を調査したところ、「お通じがよくなる」「下痢が止まる」「疲れた胃がすっきりする」「疲労回復」「風邪に効く」「産後の母乳の出がよくなった」「男性が3日前からふなずしを朝晩食べると必ず子どもが授かる」等の回答が寄せられたとのことです。
発酵中に骨が軟らかくなるので骨まで食べることができ、栄養価も高く、保存しやすいのもよいですし、ふなを発酵させるのは手から移った乳酸菌ということで、人によって味の違いが出るというのも趣があります。
海外ではふなずしは「日本のチーズ」と呼ばれることもあり、ワインと召し上がる方も増えています。白ワインとの相性がよいようです。
日本は魚を食べる知恵にあふれています。
ぜひ、いろいろな形で味わってください。
<参照>
■プレスリリース 生理の痛みに魚の効果?産後に魚の摂取頻度が多い女性は中等度以上の月経痛を有するリスクが低い、東北大学大学院、2022年07月22日
■小泉武夫、『世界一くさい食べ物』、ちくまQブックス