自律神経バランス可視化の可能性


Illustrated by SUMIT

原因が特定できない不調に対して、しばしば「自律神経のバランスが崩れているため」と言われます。

自律神経は交感神経と副交感神経から構成され、お互いが協調的に作用することで体の状態を一定に保っています。自律神経のバランスが乱れると様々な身体の不調が生じ、特にストレスは交感神経系を緊張させるのでバランスを乱す大きな要因のひとつとされます。

とはいえ、実際のところ、「自律神経のバランスが崩れている」と言われても、どちらがどれくらい平均から離れているのか確かめることもできず、よくわからないままであることにもどかしさを感じておられる方も少なくないのではないでしょうか。

その解決策として期待されているのが、50年近く自律神経を研究されている柳原延章先生が開発されている自律神経バランス測定ソフトです。

このソフトは経済産業省NEDO の高信頼多機能ウエアラブル・バイタルサインセンサの用途開発・普及事業に関連して開発されているもので、心拍変動の周波数スペクトル解析を行って交感神経と副交感神経の指標をレーダーチャートに表示することでバランス状態が一目で判断できます。

数値で自律神経バランスが「見える化」され、医療者と患者さんの双方が治療効果を共有できるところが画期的だと思います。

自律神経バランス測定ソフトについて、柳原延章先生と対談した記事が『HEALTH PLUS』の49号に掲載されています。詳細はぜひこちらをご参照ください。

<参照>
■柳原延章・邵輝、「二人の医学博士に聞く 自律神経バランス測定から広がるウェルビーイング可視化の可能性」、『HEALTH PLUS vol.49』、03/01/2024